英語学習帖

日々の職場英語・生活英語メモ:ビジネスに使用する英単語や英語表現、話題になりそうな海外メディア記事を紹介しています

海外経験ゼロからのビジネス英語

元々、私は理科系出身で海外経験はゼロなので、英語の学習方法を聞かれることがよくあります。多くの場合は魔法の方法を期待されているので、特に初期の学習方法を紹介すると、「そこまでやったら誰でもできるようになるよね」とがっかりされることが多いのですが、逆に、誰が聞いてもやるだけで英語ができるようになりそうな方法を教えているので、感謝されても良いような気が…。

最近は(といってもコロナ禍前)、長期の海外出張や上司も部下も外国人のような環境にも恵まれましたが、それでもその環境を手に入れるためには一定の語学力が求められます。環境のおかげで英語ができるようになる、というのは半分くらいが希望なのかなと思います。その証拠に、アメリカに10年住んでもスタバの注文も不自由な知人がいますし。

 

英語力向上に良さそうな環境を手に入れための英語力ー私が外資系企業に入社した時点のTOEICスコアは930、応募要件は860点でした。よく聞くスタートラインに立つために必要な英語力の目安は900点です。私が社会人になって最初に受けたTOEIC600点から、スタートラインに立つために必要な300点を独学でどのように向上させたかを紹介します。

 

①語彙力

学生時代は英語が得意だったとはいえ、高校の教科書に載っている単語では日常生活を送るのにも仕事をするのにも圧倒的に足りませんでした。学生時代のように単語集を覚えるのも一案ですが、私は新聞を買って音読(声を出さないと読めた気になってしまうので音読)→読めない単語はネットで発音チェック(今はGoogleが読んでくれるから楽ですね)→辞書(英和と英英)で意味を確認→覚えたほうがよさそうな単語は付箋に「単語と例文」を書いてPCの周りに貼付けて覚えました。

辞書は必ず複数確認することがおすすめです。英和辞書で確認できるのは英単語の意味ではなく、その英単語に対応する日本語の例示に過ぎないと思っています。そして、英語と日本語は1:1で対応しないので、ひとつの訳に飛びついてしまうと誤読につながります。ただ、いきなり英英辞書はハードルも高いので、私は対応する日本語の例をいくつかつかんで、英英辞書でその単語の意味を確認する方法を取りました。

教材はThe EconomistとFinancial Timesを使っていました。最初は知らない単語だらけで効率は悪かったかもしれません。ただ、金融ビジネスに英語で従事したいと思うと、このあたりが読めるようになっていないと厳しいだろうなということで、選択しました。半年ほど続けていると、大半の記事は辞書を使わなくても読めるようになります。知らない単語は登場し続けますが、大意をつかむのに必要な文章の70%分の語彙力は半年くらいで身に着きます。

 

②文法

学生時代の貯金が多少はあったかもしれませんが、冠詞の使い方や関係代名詞の使い方など、少し曖昧なところが残っていたので、「表現のための実践ロイヤル英文法(音声DL付)」は1周しました。まずReview Test→正答率の低いパートは説明を熟読→1週間ほどおいて再度Review Test、のような進め方で。Review Testで満点=その章が完了です。

文法の学習中に出会った知らない英単語も、①と同じように意味を調べて覚えます。

 

③読解

使う教材は①と同じです。一部でも和訳をしてみると、指示代名詞の指す内容を考えたり、修飾関係を整理したりする練習になるので、「読んだ気にならない」ためには和訳も良いトレーニングになると思っています。ただ、翻訳できるようになることがゴールではないので、和訳の量をこなすことはあまりせず、気になるパラグラフだけ訳したり、冒頭の1パラグラフと最後の1パラグラフだけ訳すようなことをよくやっていました。

大量に読むことも大切で、たくさん読まなければスピードは上がらないかもしれないのですが、一文一文をきちんと理解することも大切です。全文をやっていると大変なので、難しそうな文章だけでも正しく訳せるか練習する意味があるかと。わからないことをごまかすための『意訳』をしないよう、まずは直訳→こなれた日本語→意訳と順番に。これをやっていると、英語で話したり書いたりするときの日本語から英語のロジックの変換がしやすくなるようにも思います。Wall Street Journalのように同じ記事の和文と英文が確認できる教材は答え合わせがしやすいのでおすすめです。

 

④リスニング

音声を聞いて文字起こし(全文)→記事と比べて聞き取れていない単語・間違って聞き取った単語を確認→聞き取れない/間違う理由を検討(知らない単語なのか、英語の発音の癖がわかっていないのか)→再度、記事を目で追いながら音声を聞く→音声と一緒に自分でも音読、のようなトレーニングをしていました。

知らない単語は聞き取れないと思うので、①③と同程度かそれ以下の難易度の教材がおすすめです。私は①③を半年ほどThe Economistで取り組んだ後に、The Economistのアプリを使って、リスニングのトレーニング→語彙確認→読解トレーニング、のように同じ材料を使い倒しました。

Courseraも全文スクリプトがあるので、興味のある分野を受講してみると良いかもしれません。お金を払う方が続けるモチベーションになるので、差し迫った危機感はないけれど必要性はある、という人は有料でCertificationをもらう受講スタイルがおすすめです。

 

 

自己紹介は三人称

このブログで一番読まれている記事は"Welcome on board! - 英語学習帖"なのですが、ということは、外資系で一歩を踏み出す方がご覧になることも多いのかなと思いました。

歓迎をされたら、次は自己紹介ですね。

過去に英語の添削相談に乗っていて、割と驚かれたフォーマットが、『自己紹介文は三人称で作成する』です。

毎月の入社メンバー紹介などで顔写真と自己紹介文が回ることありますが、多くの人が三人称で作成しているようです。決まっているわけでもないのですが、客観的な感じがでるのと、自己紹介にでも他己紹介にでも使いまわしをしようと思うと三人称になるのかもしれません。

例えば、

"She has 10+ years of experience in banking" (銀行業務に10年以上の経験を有する)

- "Seasoned banker with 10+ years of experience" (10年以上の経験を有するベテランバンカー)のような人称に気を使わない書き方もあります。

"Her experience includes marketing and business development" (マーケティングと事業開発の経験があります)

急いで作ると周りと似たり寄ったりになって印象に残らないので、常日頃から用意しておくとよいですね。LinkedInで自分と似た経歴(または目標になるような経歴)の方を探して、参考にしながら準備するのがおすすめです。LinkedInでアップデートしておけば、紹介文によってヘッドハンターやリクルーターの食いつきが変わったり、紹介される案件の種類が変わったりもするので、良いアップデートだったかどうかの採点にもなりそうです。

 

 

Any question?

会社の国籍が異なっても、面接のフォーマットは割と似ています。

自己紹介、職務に関する質問(コンサルだったらケースとか)、働き方に関する意見交換、最後にQ&Aで終了。

しかし、最後のQ&Aの扱いは日本企業と海外系で少し違うかもしれない、という会話を友人とする機会がありました。といって、私たちもすべての会社を知っているわけではないので、最近あった外資系企業における面接における失敗例から、この失敗の理由として日本企業において好まれる人物像があるのではないか、という想像を多分に含みます。

ただ、これまでに私が外資コンサルティングファームにて面接をしていて志望者の方からいただいた質問と、それに対する感想を紹介して誰かの参考になるかも、と思い少し挙げてみました。

 

「有給休暇は取りやすいですか?」「残業はどのくらいですか?」

個人的に、あまりお勧めしない質問です。外資系と一括りにはできませんが、私が働いてきた多くの組織では、休暇やプライベートを確保するためにタイムマネジメントする能力は個人に求められるので、こういった質問をすると、自己管理が苦手な人が多いのかな、という印象に。おそらく、日本企業では先に帰りにくいとか、そういった事情があるのかもしれませんが、そういった会社でも、この質問をすると、やる気がないのかな、という印象を与えそうな気がします。

そして、もし有給休暇の取りにくい職場だったとして、『いいえ、取りにくいです』とは答えないはずなので、想像力のなさも心配になるところです。私だったら、これを知りたければ企業口コミサイトを見るかも。

 

「何年目にXXに昇格・昇進できますか?」

昔は3年目に主任、10年目に課長、のような企業もあったかもしれませんが、最近は日本企業でも新卒から初任給に差があったり、一律の扱いは減っていて、日本企業でも適した質問ではないかもしれません。米国系の企業だと、従来、時が来ればmanagerに昇進するというよりは、managerの職務定義に適合する人が内部又は外部からmanagerとして採用されるので、何年目に昇格・昇進、という質問が意味をなしません。もし、将来的に管理職になりたいのであれば、「営業部門のmanagerに求められる能力はどのようなものか、sales repとして入社した場合にどのような経験を積み、どのような能力を身に着けることで近付けるか」「会計部門のmanagerはどのようなバックグラウンドを経た人が多いか」といった質問はありそうです。

 

「英語はどのくらい必要ですか?」

ジュニアな方に多い質問ですが、これも口コミサイトを見ては?という印象です。外資系企業であっても、英語を使う仕事ばかりではなく、英語不問で求人しているとすれば英語は一切不要な職であり、英語が必要な職であればビジネスレベル以上の英語力を求めるといった求人になるのが基本ですし。語学力に自信のない方が、安心感を得るためにしているのかもしれませんが、自己アピールにつなげられない質問は、余程のことがない限り避けたほうがお得です。

 

「1年目から活躍する社員に共通する入社前や入社直後の過ごし方に傾向はありますか?」

これは「入社前にどんな勉強をすると良いですか?」「どんな資格を取ると良いですか」よりもマチュアな印象を受けました。

聞いていることは同じなのですが、『自分が何をするべきか教えてください』ではなく、『自分なりにするべきことを考える参考情報をください』という、主体性の違いがあるように見えます。

ジュニアな立場であれば、「入社前にどんな勉強をすると良いですか?」「どんな資格を取ると良いですか」でも前向きさが伝わるのでマイナスにはなりません。

 

「部署で新しい提案をするべきか悩んだとき、どのようなアクションを取りますか?」

自分には改善を提案するモチベーションと能力がある、という自負をアピールしつつ、チームワーカーとして手順を守りたい、という柔軟な姿勢を見せるバランスの取れた質問という印象です。また、『過去のやり方』に固執して失敗する人が多いのですが、この種の人々は能力に問題があるというよりも実行プロセスのコミュニケーションで失敗することが多いため、溶け込む姿勢は面接で観たい部分だったりもします。

この質問をきっかけに『現職ではどんな提案をしていますか』とか、アピールの時間が得られる可能性もありますし。