bamboo ceiling
You know about the "glass ceiling," the barrier that prevents women from attaining the highest roles in organizations. But have you heard of the "bamboo ceiling?"
(女性が経営ポジションに就くことを邪魔する『ガラスの天井』という言葉はご存じだろう。では、『竹の天井』はどうだろうか)
Many Asian managers today looking to make that career-defining move to executive leadership positions in large organizations or multi-national companies find that the big promotion often eludes them. These high-potential employees are being bypassed. Are they not up to par, or is there a bamboo ceiling blocking Asians from C-suites and boardrooms?
(大きな組織や多国籍企業において上級管理職へのキャリアアップを望むアジア系の管理職の多くは、そういった昇進機会が彼らには開かれていないと感じている。有望な彼らがバイパスされていると。彼らは能力が不足しているのか、それとも、アジア系の人間を最高幹部職や取締役室に就かせない竹の天井があるのだろうか)
elude (逃げる、避ける)
C-suites (最高幹部、CXO、Cクラスと訳されることが多いでしょうか。CEO/COO/CFO/CAO等の最高XX責任者の職位をまとめて指す言葉)
boardroom (重役会議室、役員室)
どうも、アジア系はアメリカで出世に不利なようです。
スキルが高く教育水準も高いとしても、アジア系は不利で、なかなか経営ポジションには就けないようです。ネットワーキングに参加できていないとか、性格的に主張が十分でない、強く自身のあるリーダー像を示せない、といった見方もあるようです。
特に、中国、韓国、日本といった東アジア系が不利なようで、なぜ南アジア系に比べて東アジア系はアメリカの経営職に就くうえで低く評価されがちなのか、といった論文が発表されています。
儒教文化圏の東アジア系は、自己主張が足りないとみられがちなようです。実際、私のチームでも、米国人>米国で生まれ育った日本人>日本人のような自己主張の強さの違いは感じます。結果、自己主張の弱い日本人にはかなり気を配らなくては機会を与えられないことも。日本における多様化が進んだ組織、程度であれば管理職にも日本人が多いから大きな問題にはなりませんが、マイノリティになったときにはかなり厳しい事態です。
ただ、自己主張をすればよいかというとそうではなく、東アジア系へのステレオタイプを考慮するとかえってマイナスになる懸念もあるという見方も。
米国で東アジア系がインド人より出世できない理由 (3ページ目):日経ビジネス電子版
確かに、ガラスの天井を巡る議論では、全く同じケーススタディの登場人物を、片方は男性の名前で、片方は女性の名前で作成すると、受け取った人たちは、男性の名前であれば「頼もしいリーダー、決断力がある」と評価するのに対し、女性の名前であれば「自分勝手、独善的」といった評価を下す傾向があるという実験結果を読んだことがあります。
同じように、東アジア系の人間が自己主張をアメリカ人のように行うと、何だ東アジア系のくせに生意気だ」ということになる可能性がある、と。こうした差別的な意識は、面と向かって言われず、「彼は少しわがままだ」「彼女は少し言い方が過剰だ」といったコメントに差し替えられて評価に用いられるので、なかなか正すことも難しいですし、頭の痛い問題です。
Breaking the Bamboo Ceiling: Career Strategies for Asians (English Edition)
- 作者:Hyun, Jane
- 発売日: 2009/10/06
- メディア: Kindle版